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家事消費等

読み方

かじしょうひ。

概要・該当する主な対象

販売用の商品を、事業主が消費した時に用いる勘定科目。 いわゆる自家消費。

注意点

「家事消費等」は売上げです

・「家事消費等」の勘定科目を使わずに、事業主への「売上」で仕訳を行っても問題ありません。 (下記の仕訳例を参照) 但し、青色申告の決算書には「家事消費等」の記入欄がありますので、申告ソフトを使って仕訳をされている方は、出来れば「家事消費等」の科目を使われた方が良いでしょう。

・家事消費する商品価格はいくらでも良い・・・という事はありません。

 仕入れ価額(取得価額)未満では消費出来ません。 (仕入れ原価以上の価格で消費しないといけません)
通常販売価格の70%以上の額で消費しなければいけません。

通常販売価格が1,000円の商品であれば、700円以上の価格で自家消費する事になります。 但し、仕入れ原価が800円の商品だった場合には、仕入れ原価以下の700円では消費出来ないので800円が消費価額の最低ラインになります。 ちなみに、仕入れ原価が800円で通常販売価格が2,000円の場合には、通常販売価格の70%は1,400円になりますので、1,400円が消費価額の最低ラインになります。

まあこれらを簡単に説明すると・・・、
「仕入れ価額(取得価額)」と「通常販売価格の70%相当額」を比べて、どちらか大きい方の金額以上で消費(売上げ計上)すれば良い・・・という事です。

事業主だからと言っても、全て原価で消費出来るわけではないんですね〜  "く(^v^A

消費税の課税取扱い(区分) 

課税。

※ なお消費税法におきましては、自家消費分は時価を課税標準(国税庁HP)として取り扱う事となっておりますが(商品・棚卸資産はもちろんのこと、事業用備品の家事転用なども含む)、ただ棚卸資産(商品)の自家消費に限っては、その取得価格が仕入れ価額以上、かつ通常販売価格の50%以上の額である場合には、その価格を課税標準として認められる事になっております。 https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shohi/6317.htm(国税庁HP参考)

仕訳例(仕分け例)

@商品を自分で消費しました。 (「家事消費等」の勘定科目を使う場合

借方 貸方 摘要
事業主貸 5,000円 家事消費等 5,000円 商品の自家消費

A商品を自分で消費しました。 (事業主への「売上」として仕訳を行う場合

借方 貸方 摘要
事業主貸 5,000円 売上高 5,000円 商品の自家消費
 
 仕訳方法パターン2については、いわゆる逆仕訳を使っての仕訳になります。 → ちなみに逆仕訳についてはこちらにて

以上参考までに。
(※ なお、これら仕訳例、及び勘定科目各概要は主に個人事業者を対象としたものとお考え下さい(一応当サイトでは、法人仕訳等には触れておりません。またそもそも法人には家事消費等という科目は存在しておりませんし(個人事業特有のもの))。 もちろん上記例は一般的なごく一例です。 それと消費税に関しては税込経理としての仕訳としております)

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個人事業でよく使われる勘定科目を仕訳例とともに一覧にしてみました(個人事業向け)。
収益の部。主な勘定科目

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