SOHO確定申告ガイド

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具体例、仕訳例

ひとつの費用を事業用と個人用(家庭用)に按分する為に、一般的に「妥当」だと思われる基準例等を紹介しておきます。

あとはご自分のビジネス・スタイルや、事業使用率の具体的根拠に合わせて微調整して下さいね〜 ^^)/

具体例

 地代家賃

主にご自宅の家賃や駐車場代が該当します。

自宅家賃は事業用で使われる部分の占有率で決めるのが一般的です。

部屋数の割合によって按分してもいいですが、事業用として使っている部屋が「完全な事業用」・・・という証拠が必要になります。

駐車場代は車両の使用率によって按分します。

 車両費

事業用と家庭用で兼用されている方も多い「自動車」。

ガソリン代や車検代、税金など、自動車に関する費用は全て同じ割合で按分を行います。

1〜2ヶ月ほどの運行記録をとってみて、(何処まで何をしに行ったか・・・何キロ走行したか・・・など) 走行距離から適正按分するのが一般的です。(以後、同じ按分率)

※ 運行記録は後々の証拠になりますので、大切に保管しておきましょう〜)

100%完全に「事業用」・・・としての証拠が無ければ、必ず按分が必要になってきます。

自宅に車が1台しかない場合には、完全に事業用・・・というのは決定的かつ十分な証拠がなければかなり難しいようです・・・。

 租税公課

税金ももちろん家事按分が可能です。

「自動車税」は車両費の使用率で按分します。

 水道光熱費

自宅をオフィスとして使っている人は、主に電気代が必要経費になるはず。

前ページでの説明のように、1日の仕事時間によって按分率を決めるが一般的。

但し、自宅で仕事をしているから・・・と言っても、自宅の光熱費が全て必要経費になるわけではありません。 水道やガスなど、事業とは全く関連性の無いものは必要経費にはなりません。

 
 仕事中にはトイレも行くし、また昼休憩中にご飯も食べる。となると・・・ トイレに使用する光熱費や昼の食費なども家事按分できる?(トイレの部屋分の家賃按分も)

 原則できません。

 いずれも「事業」としてでなく、あくまで「個人」としての消費になりますので、これら費用の経費化は出来ません。(事務所となる部屋に専用トイレがある場合には別かもしれませんが) またこれらは国税側の見解でもありますので、(問合済) 一応ねんのため。。

 通信費

電話代やインターネットのプロバイダー料金が該当します。

実際に事業用で使用する割合で按分率を決定します。

なお最近は、常時接続のインターネットが増えていますので、電気代と同じような按分率が一番妥当なラインだと思います。

 
 ※ 家庭用に設置してある電話は、掛ける事はなくても掛かってくる可能性は十分にありますので、事業用で新たに設置した電話以外は、100%の事業使用率にならないように気をつけましょう〜!
※ スマホは個人使用の割合が非常に高いです。 十分説得性ある按分を。

 損害保険料

自動車保険は「車両費」の按分率を適用し、火災保険などの自宅用の損害保険は「地代家賃」の占有率による按分を適用します。

 減価償却費

自動車や備品など個人(家庭)と事業で兼用している場合には、それぞれの使用率によって減価償却費も適正按分します。

Q. 商用車ではないのですが、事業用に100%使用している普通乗用車があります。費用の全額が必要経費として認められますか?

A. 事業用で100%使っている・・・という「具体的な根拠と証拠」があり、第3者から見ても「業務上の必要性と客観的な割合が明確」であれば、これら費用の全額も必要経費として認められるでしょう。

但し、個人事業者は、(SOHO関連だけでなく) よほど事業用に特化した特殊な車両ではない限り、事業用100%の根拠と証拠を揃えるのは非常に困難だと思われます。(個人タクシー等でも個人の用に使うことだって。。また他にクルマがなければ尚更)

もし正真正銘完全に事業用だとしても、「具体的な根拠と証拠」に自信がなければ、、 まあ最大でも90%を限度として按分をしておくのが。。

※ 家事関連費(家事にも係ると思われる費用の事)で、事業用100%の経費計上は、、税務署側にとって一番ツッコミやすい「ネタ」です。 場合によっては強引にでもねじ伏せられる標的となることも。 確実なものが無い限りマージンはとっておくべきかと。。

仕訳例

按分は、毎日の記帳時に行ってもいいですし、決算仕訳で1年分をまとめて行っても問題ありません。

 1. 毎月、引き落としの都度 家事按分を行うパターン。

1ヶ月の通信費の20%を必要経費へ、残りの80%は事業主貸で処理。

借方 貸方 摘要
通信費 1,000 普通預金 5,000 -
事業主貸 4,000   -

※ こういった仕訳を「複合仕訳(※1)」と言います。
※ 摘要には按分比率を記入しましょう。

ちなみに、毎月の引き落としが個人用の銀行口座の場合には・・(事業用の割合分だけ経費計上すればOK!)

借方 貸方 摘要
通信費 1,000 事業主借 1,000 -

※ 按分仕訳はありませんが、摘要には按分比率を記入しておきましょう。

※1
やよいの青色申告で複合仕訳を行う場合には、「振替伝票」へ変換して仕訳を行う必要があります。 仕訳を行っている各帳簿(経費帳や出納帳など)から、「振替伝票」に変換したい仕訳行のところで「右クリック」 → 「振替伝票に変換」 で、振替伝票を作成出来ます。

 2. 12月31日の、決算仕訳で家事按分を行うパターン。

@毎月5,000円づつ事業用口座から引き落とされている場合。(毎月の仕訳。これは決算では御座いません)

借方 貸方 摘要
通信費 5,000 普通預金 5,000 -

※ 毎月の引き落とし時には、全額を「通信費」へ計上しておきます。

A家事使用分は、決算時にまとめて「事業主貸」へ振り替えます。(決算日の仕訳

借方 貸方 摘要
事業主貸 48,000 通信費 48,000 -

※ 月々5,000円 × 12ヶ月 = 60,000円。 60,000円 × 80% = 48,000円 ・・・ 家事使用分の通信費。(一例)
※ この決算仕訳で、事業用として使った通信費の20%が必要経費として帳簿上へ残ります。

 
 会計ソフトやアプリを使っている方だと、それぞれではかなり便利な按分機能もあるでしょう。(設定しておけば、入力と同時に自動反映されるとか) ただ設定や使い方がちょっと複雑なケースもあり、また必ずしも万人向けとは言えない部分も御座いますので、こういった機能を活用される場合には、必ず処理後の帳簿は入念なチェックを。
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