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修理や手直しを加えた中古資産

中古資産は、修理しないと使えない物、改良や改装をして使う物・・・など、度合いや状態によって色々な取得ケースが考えられます。

ちなみにもし中古資産を修理して取得する場合などは、修理や改良に費やした価額によって資産本体の耐用年数が変わるので、、

購入したものに手を加えて使用する場合には十分注意しておきましょう〜 ^-^)/

取得時に、改良や改装を同時に行った場合

取得する中古資産に改良や改装を加えた場合には、その資本的支出の額に応じて耐用年数の算出方法が変わります。

資本的支出の額が、取得する中古資産価額の50%を超える場合には「簡便法」では算出できません。

また中古資産に新品価額の50%超の資本的支出が必要な場合には、原則新品時の法定耐用年数を適用します。(価額 = 取得価額

ちょっと難しいかもしれませんが、例えば・・・

友人から、25万円の格安で5年落ちの軽自動車を譲ってもらったとします。

さらにこの軽自動車を事業用として改装し、資本的支出に20万円掛けた場合には・・・

中古資産価額の50%・・・12万5千円を超える資本的支出になりますので、原則見積法か簡便計算という算出方法が必要になります。

耐用年数の見積りは困難ですから、「簡便計算」の方法だけ紹介しておきますね ^^

こんな具合になります ^^

上記の場合が一番ややこしくて難しいです・・・

それでは具体的に計算をしてみましょう。

友人から譲り受けた軽自動車は5年落ちの車だとします。簡便法では耐用年数が2年ですよね〜。

そして法定耐用年数というのは、軽自動車が新車だった場合の法定耐用年数・・・つまり4年になります。

上記の計算式に当てはめていくと・・・。

こうなります。

計算すると ・・・2.58年。

簡便計算も1年未満の端数は切り捨てなので、「耐用年数は2年」となります。

ふ〜 (^。^A

ちなみに、上記例の友人から譲り受けた25万円の軽自動車。

全く同じ軽自動車の新車価額が100万円だとすると、

もし今回の資本的支出が50万円を超えた場合には・・・

※ 新車価額 = その新車を取得するに必要となる「取得価額」の額。

新品価額の50%超の資本的支出になりますので、

新車と全く同じ耐用年数、つまり「法定耐用年数」が適用されるわけです。(法定では4年になります)


「修繕費」と「資本的支出」を完全に混同しないようにしましょう!

どちらの場合も、固定資産に修理や改良を加えるという意味があるのですが・・・。

・「修繕費」 ⇒ 資産を維持する為の費用。車の場合には比較的少額な板金塗装や、故障箇所の修理代などがこれに当たります。

・「資本的支出」 ⇒ 資産の価値を高めたり、使用可能な期間を延長させるような改良に費やす対価。 車の場合には、車両を改造してクレープ屋さんにしたり・・・という場合が該当しますね〜 ^^

尚、修繕費に該当すると思われる費用でも、資産の耐用年数や修理費用によって「資本的支出」となる場合があります。どちらかの判断が難しい場合には、税務相談等へご相談される事をオススメします ^^

※ 関連: 「資本的支出について

以上、中古資産の減価償却についてはこんな感じですかね ^^

皆さまのお役に立てれば幸いです。

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