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売上げが上がった!

事業を営む上で、二番目に大好きな言葉が「売上げ」!

これがないとやっている意味がありませんからね〜 ^^

え? 一番目は??

そりゃあもう「入金」ですよ。「にゅーきん」。

実現主義

青色申告では「発生主義」が基本なんですが、売上げに関しては「実現主義」という会計主義が原則になります!

※ 「実現主義」 ・・・ 発生よりも、取引・販売の「実現」を重視する会計主義。

発生主義の親戚のような感じですが、あまり深く考えすぎると解決しないので、、

取り合えず具体的な取引を例にして説明しておきましょうか。

売上げが立つタイミング

売上げのタイミングを簡単に言うと・・・

商品・サービスの納入」と「対価の収益」が実現した時 です ^-^)/

「商品・サービスの納入」は引渡しの実現、

「対価の収益」は対価(商品代金)が確定している事と、収益が実現(入金が確定)している事を言います。

なんだかややこしいですね〜 ^^;

 インターネットで注文を受け、宅配便で発送した商品は・・

お客様に商品を発送した日(出荷基準)、もしくはお客様が商品を受取った(検収基準)日が「売上高」の発生日になります。

インターネット経由で注文が入った時や、商品代金が振り込まれた入金日では商品の納入が実現していませんから、「売上」のタイミングではありません。

ちなみに、商品の発送前に商品代金が振り込まれた場合には・・

代金の振り込み

借方 貸方 摘要
普通預金 10,000 前受金 10,000 ---

といった感じで「前受金」勘定で入金処理をして、

商品を発送した時には・・・

商品の発送

借方 貸方 摘要
前受金 10,000 売上高 10,000 ---

こんな具合で仕訳をします ^^

なお商品を発送した日、お客様が商品を受取った日・・・という売上基準は、商品の出荷日、もしくは受領日が確実に把握でき、取引が確実だと思われる方を選択して下さい。

但し! 一度決めた売上高の計上基準は、今後の取引において必ずずっと統一して仕訳して下さいねーーー \(^o^)/

※ 一貫性の鉄則です。(⇒ 関連

ちなみに商品を発送した基準を売上とするならば、発送日の分かる運送屋の受領印。

お客様が商品を受取った基準を売上げとするならば、お客様が受領した日を、

各明確に把握できるような段取りも忘れずに〜 ^^)/

 役務サービスに対する売上げは?

サービス(役務の提供)が完了した時点が売上の日です。

 請負業で、何かを制作している業務の場合には・・

商品(サービス)が完成(完了)し、取引先に納品した時点が売上の日です。

 長期で継続的にサービスの提供を行っている場合には・・

1ヶ月分の対価が1ヶ月毎に入金されるのであれば、最も合理的だと思われる締め日を売上計上の基準とし、締め日毎に「納品書発行 & 受領印」・・・と、するのが、最も妥当と思われます。(検収基準)

なお1ヶ月間の区切りや支払日が決まっている長期契約の場合には、契約の基準に沿った売上計上を。

 売掛で販売した場合には・・

売掛債権・・・つまり商品を掛(つけ)で販売した場合には、代金を請求できる権利を有することから、入金が確定している立派な「収益の実現」に該当します。

商品代金後払いでも、商品を引き渡した時に売り上げて下さいね〜 ^^

売掛で商品を渡した時

借方 貸方 摘要
売掛金 10,000 売上高 10,000 ---

 納品した直後に請求書を作成した・・

売上の基準はあくまで「納品」ですから、例え納品した翌日・納品する前日に請求書を発行したとしても、、売上高の計上タイミングは納品時が適正です。

注意点

上記の具体例は基本的な判断基準の一例です。

商品を発送する手順でも出荷ルートが特殊な場合や(メーカー直送など)、長期契約に基づく前受金の額が多い、制作期間が1年を越すような制作業務、サービスの対価が分割払い・・・ など、事業内容や納入先が違えば取引内容も様々です。

売上は、事業収益に係る重要項目のひとつです。

後々になって税務署に売上の計上基準を否定されてしまうと かなり大掛かりな修正になりかねませんので、複雑・特殊な取引のある業務の場合には、予め税務署等へ相談した上で売上基準を決めておきましょう〜 ^-^)/

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売上げが上がった!

何度聞いても聞き飽きない!嬉しい響き・・
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