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逆仕訳、反対仕訳

簿記を勉強していると、必ず目にする「逆仕訳」。

「反対仕訳」とも言いますが、コレって一体何なんでしょうか・・・?

一度行った仕訳の相殺・取り消し処理

一度行った仕訳を消去したい時、相殺したい時に用いる仕訳方法です。

例えば・・・

借方 貸方 摘要
損害保険料 18,000 現金 18,000 ---

こういう取引があったとします。

これを「逆仕訳」すると・・・ (帳簿に逆仕訳を記帳)

借方 貸方 摘要
現金 18,000 損害保険料 18,000 ---

こうなります。

先に行っていた仕訳の全く逆の仕訳をする。。 これを「逆仕訳」「反対仕訳」と言います ^v^)ノ

こうする事によって最初に行っていた仕訳を「相殺」する事になりますので、

現金の出金もプラマイゼロ、損害保険料の費用支出もプラマイゼロ。

つまり最初に行っていた仕訳をリセットする〜 という事になります。

実務での逆仕訳例

実務上で使用される仕訳は、取引金額の減少修正や返品処理によく用いられます。

また決算時の勘定科目リセット(税抜き消費税の決算仕訳)でも用いられますよ〜 ^^

例えば・・・

借方 貸方 摘要
売掛金 20,000 売上高 20,000 ---

こんな感じで商品を売掛販売し、売上げを記帳していたとします。

しかし後日、商品が不良であったために、、取引先からクレームがあり、返品される事になりました。

このような場合に・・・

借方 貸方 摘要
売上高 20,000 売掛金 20,000 ---

こんな感じで「逆仕訳」をすると最初に行っていた売上げ時の仕訳と相殺する事になりますので、

「売上高」と「売掛金」に計上されていた取引高がリセットされ、取引の修正(売上返品)を行う事が出来ます。

ちなみに、返品まで行かなくても、値引き処理をした場合にも用います。

例えば商品の欠陥により、商品代金の半額を値引きとして処理した場合には・・・

借方 貸方 摘要
売上高 10,000 売掛金 10,000 ---

こんな感じで、半額の「逆仕訳」を行います。

こうする事により、売上げ時の仕訳の半額を相殺する事が出来、「売上高」と「売掛金」に計上されていた取引高の半額がリセットされ取引の修正(売上値引)を行う事が出来ます。

以上、実務での「逆仕訳」はこんな感じです ^^

その他の取引実務では、購入物(こちらが買ったもの)の返品などにもよく使われますよ〜 ^^

「逆仕訳」はいわゆる「相殺」「リセット」処理ですが、どうせ相殺してリセットするんだから・・・と言って、最初の取引仕訳自体に手を加える事(後から消去したり修正したり)は絶対にダメですよ〜!

取引にはきちんとした流れ(販売〜キャンセルの過程など)がありますから、実務上の記帳もその取引状況の流れに沿って記帳するのが原則ですからね〜 ^^

予備知識

似たような言葉で「修正仕訳」「訂正仕訳」と言った仕訳方法もありますが、

これは、過去に行った間違った仕訳を修正したり訂正したり・・・という目的で使われます。(現金取引を預金取引と間違って仕訳をしていた・・・とか)

ただ現在の実務上ではパソコンで帳簿を管理される方も多くなり、過去の取引の間違いはその時にさかのぼって簡単に修正出来るようになっており、また容易にできますので、

※ 手書きの帳簿などは容易に修正出来ませんから、そのミスを修正するための仕訳手段とお考えください。

昨今におきましては、まず簿記検定の勉強以外では覚えなくても問題ないと思いますよ〜 ^^


(C) 佐田会計 確定申告会