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仕訳例・記帳例

これまでで減価償却について一通り触れてみましたが、、

じゃあ実務ではどうやって処理していけばいい?

仕訳方法等についても触れておきますね ^^

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はじめに

まずはじめに、減価償却のシステムから説明しておきます。

 資産購入時

減価償却資産を取得した時には、先ず必ず「固定資産」として計上しなければいけません。

伝票、もしくは仕訳帳から・・

借方 貸方 摘要
(固定資産)の勘定科目 (購入形態)現金など ---

※ 日付 = 取得日。

と、いった感じで仕訳を行います。

日付は購入した日で計上します。

※ 資産計上時は必要経費となりませんので、実際の使用実態に関わらず、購入した日を取得日として記帳します。(対し必要経費は実際の使用実態(実際に事業に使い始めた日)に沿った起算が必要)

 但し、購入手続きから納品まで数日かかるような備品などの場合には、その納品の日を取得日としてお考え下さい。(自動車の場合は納車日。 ちなみに〜 納品より前に支払ったその資産の対価は、「前払金」として仕訳します 【⇒ 例】)

固定資産の勘定項目は・・・

有形固定資産は「車両運搬具」・「工具器具備品」・「機械装置」〜 無形固定資産は「ソフトウェア」・「電話加入権」・・・といった勘定科目が入ります。

購入形態は、

現金や普通預金、未払金・事業主借・・・といった勘定科目になります。

つまり、「貸方」の購入方法で、「借方」の資産を購入しましたよ〜 という仕訳です。

ちなみに・・・ この時点ではまだ購入した固定資産は必要経費にはなっていません。あくまで「固定資産」に計上したのみになります。

 決算時

で、取得した固定資産を必要経費にする為には・・ 年度末の決算時に、当年度の償却分を必要経費として計上します。

借方 貸方 摘要
減価償却費 (固定資産)の勘定科目 ---

減価償却費」は経費の勘定項目になります。(減価償却費 = 必要経費)

という事は、この段階でやっと必要経費になるわけですね〜 ^^

つまり減価償却資産の購入時には、帳簿上で各固定資産の勘定科目で資産計上しておき、

その後は、各年度の決算時(年度末)において〜 各年度の当該減価償却資産の使用実態(使用開始月など)に沿って、「定額法」などを用い算出された年毎の必要経費算入額を「減価償却費」として経費算入していき、

固定資産の勘定科目から、毎年、必要経費算入分ずつを減価償却費へ振り替えて行く。

またそれを 「減価償却」と言い、

またそれら仕訳 & 記帳は、減価償却に必要な仕訳 & 記帳となります。

ちなみに家事使用分との按分がある場合には、それもここで按分の仕訳を行います。

後は、減価償却の計算式によって算出された「当期の減価償却費」がここで必要経費に計上され、帳簿価額(初年度のみは取得価額」) から必要経費分を差し引いた額が翌年度の「期首帳簿価額」となり、、、

「期首帳簿価額」・・・個人事業の場合は、翌年1月1日時点(期首)での減価償却資産の帳簿価額。

以降同じような感じで、年追って償却完了までの繰り返しとなります。

実践編 (減価償却資産)

それではいよいよ実践編。実務的な仕訳例を出して説明しておきますね ^^

例) 150万円の軽自動車(新車)を購入した場合の、定額法での減価償却。(法定耐用年数4年)

※ 1月に購入して、1月から事業に使用している場合。

※ この場合の150万円は、その車両の取得価額の額です。

※ 尚、このページでは「減価償却」を軸に解説しておりますので、その他車両購入時の付随費用の仕訳につきましては〜 割愛させて頂きます。【⇒ 自動車の実務上の細かい仕訳などはこちら

 資産購入時

先ず、1月の購入時(納車日)に資産計上を行います。

購入時(納車日)

借方 貸方 摘要
車両運搬具 1,500,000 現金 1,500,000 ---

※ 車両運搬具は、借方科目の「有形固定資産」部門の勘定科目。

 決算時

で、決算日に、当年度分の減価償却費を計上します。(必要経費にする)

当サイトの減価償却でお馴染みになった150万円の軽自動車ですが・・

初年度の減価償却費・・・ 1.500.000 X 0.25 X (12/12) = 375.000円

借方 貸方 摘要
減価償却費 375,000 車両運搬具 375,000 ---

※ 減価償却費の計算については、「定額法、定率法」を参照の事。

 翌年以降の決算時

2〜3年目の決算月にも、減価償却費を計上していきます。

2年目の減価償却費・・・ 1.500.000 X 0.25 X (12/12) = 375.000円

借方 貸方 摘要
減価償却費 375,000 車両運搬具 375,000 ---

3年目の減価償却費・・・ 1.500.000 X 0.25 X (12/12) = 375.000円

借方 貸方 摘要
減価償却費 375,000 車両運搬具 375,000 ---

後は4年目の決算月で150万円全てが償却しますので、、 残存簿価を「1円」残して・・・

4年目の減価償却費・・・ 1.500.000 X 0.25 X (12/12) = 375.000円−1円

借方 貸方 摘要
減価償却費 374,999 車両運搬具 374,999 ---

以上、こんな感じです ^^

「資産計上」と「経費計上」を覚えれば、ぜんぜん楽勝ですね〜 ^o^)/

応用編 (減価償却資産)

上記ではある程度分かりやすい主旨で、比較的基本な実践でしたが、実際の記帳ではもっとややこしくなることもあるでしょう。

というわけで、補足として〜 応用的な仕訳なども。

 応用@ 上記の軽自動車と同じ減価償却で、事業用の使用割合が50%の場合。

いわゆる家事兼用の車両の為、私用分と事業分を按分するケース。

先ず、1月の購入時(納車時)に資産計上を行います。

ただ家事按分は資産の計上時には触れませんので、、これはそのまま取得価額を資産計上します。

借方 貸方 摘要
車両運搬具 1,500,000 現金 1,500,000 ---

そして決算月に当年度分の減価償却費を計上するのですが、(初年度の減価償却費・・・ 1.500.000 X 0.25 X (12/12) = 375.000円)

この段階で経費計上と同時に家事按分を行います。

借方 貸方 摘要
減価償却費 187,500 車両運搬具 375,000 ---
事業主貸 187,500   ---

後は、同じ要領で減価償却を進めていきます。

家事按分は「事業主貸」で按分します ^-^)/

 応用A 私用(事業主個人)のお金で、上記例の軽自動車を購入した場合。(家事按分50%)

先ず1月の購入時に資産計上を行います。

個人事業主個人のお金で購入した車なので・・

借方 貸方 摘要
車両運搬具 1,500,000 事業主借 1,500,000 ---

そして決算月の減価償却費の計上は・・・

借方 貸方 摘要
減価償却費 187,500 車両運搬具 375,000 ---
事業主貸 187,500   ---

 応用B 上記例の軽自動車を、販売店クレジットで購入した場合。(家事按分50%)

先ず1月の購入時に資産計上を行います。

クレジットで購入した物は「未払金」として記帳します。

※ 尚、このページでは「減価償却」を軸に解説しておりますので、納車日にクレジット(自動車ローン)を契約したものとして考えております。【⇒ 自動車の実務上の細かい仕訳などはこちら
借方 貸方 摘要
車両運搬具 1,500,000 未払金 1,500,000 ---

そして毎月の引き落とし日には・・・

※ 事業用の通帳から引き落とし。

※ 月々の支払が15,500円で、クレジットの利息分が500円の場合。
借方 貸方 摘要
未払金 15,000 普通預金 15,500 ---
利子割引料 250   ---
事業主貸 250   ---

※ 利子割引料は必要経費になりますので、家事按分して経費計上。(決算月にまとめて按分してもOK!)

そして決算月の減価償却費の計上は・・・

借方 貸方 摘要
減価償却費 187,500 車両運搬具 375,000 ---
事業主貸 187,500   ---

減価償却資産をローンやクレジットで購入しても、金利(利息)部分は資産の取得価額へは含めません。 金利と減価償却は別途で考えましょう〜 ^^

 ローン等の金利手数料の仕訳については、、「自動車ローン & クレジット」 こちらを是非ご参照下さい ^^)/

とまあこんなところでしょうか。

一括償却資産

例) 18万円のパソコンを購入し、「一括償却資産」で償却する場合。

先ず、パソコンの購入時(取得時)に資産計上を行います。

一括償却資産の勘定科目は「一括償却資産」として資産計上します。

借方 貸方 摘要
一括償却資産 180,000 現金 180,000 ---

※ 一括償却資産は、借方科目の「有形固定資産」部門の勘定科目。

で、事業用として使用を始めた年の決算月に、当年度分の減価償却費を計上します。

一括償却資産は3年間の均等償却なので、年間の減価償却費は6万円です。

借方 貸方 摘要
減価償却費 60,000 一括償却資産 60,000 ---

ちなみに、一括償却資産を青色申告決算書の「減価償却の計算」へ転記する時には、減価償却資産の名称も「一括償却資産」として記入します。

少額減価償却資産の特例

例) 28万円のパソコンを購入し、「少額減価償却資産の特例」で償却する場合。

先ず一括経費と言っても、パソコンの購入時(取得時)には資産計上を行います。

借方 貸方 摘要
工具器具備品 280,000 現金 280,000 ---

で、事業用に使用した当年度分の減価償却費を、決算月に計上します。(一括経費とするので、もちろん取得価額の全額が必要経費となります)

借方 貸方 摘要
減価償却費 280,000 工具器具備品 280,000 ---

とまあこんな感じかな。

以上、これらもまた皆様のご参考になれば幸いです。


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