SOHO確定申告ガイド

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帳簿価額

ちょうぼかがく。

初歩編では、使用・時間の経過によって固定資産の価値が下がった分は必要経費として算入出来る・・・ というのはご理解頂けたかと思いますが、

ところで価値が下がって必要経費となってしまった「減価償却資産」は、帳簿上ではどうなるのでしょうか。。 どうなっていくのでしょうか。。

資産価値が減っていくという考え

Q. 毎年、償却分が必要経費になった「減価償却資産」はどうなるの?

A. 帳簿上では、償却分だけ資産価額が減っていく計算になります。

ちなみに、毎年の償却分を差し引いた資産価額の事を「帳簿価額」と言います。(簿価、又は未償却残高とも言います)(いわゆる資産の価額ですね ^^)

車で言うと、査定価格みたいなものですね〜 ^^

※ 尚、購入直後の 未だ償却分が一度も差し引かれていない帳簿価額は、一般的には〜 いわゆる「取得価額」の額に同じとなりますが、ただ元々家庭用資産だった備品などを事業用へ転用した場合などにおいては、転用直後の帳簿価額は取得価額と同じになるとは限りません。

固定資産台帳

尚、これら減価償却資産の帳簿価額につきましては、固定資産台帳という帳簿にて管理するのが基本でしょう。(会計・税務上でも必須の帳簿)

ちなみに会計ソフトなどを導入されていれば、管理はそのソフトで十分問題はないでしょう。

なお、固定資産台帳のテンプレート(基本形)というものはありませんが、

もしご自分でオリジナルを作って管理するなら・・・

  1. 固定資産の名称(適用メモも要。 家事按分があるならその旨も)
  2. 種類(勘定科目
  3. 数・単価・取得価格(取得価額)
  4. 管理番号(任意)
  5. 取得した年月日、 所在場所
  6. 耐用年数(法定耐用年数)、償却率
  7. 償却方法(定額法とか一括償却とか)
  8. 各年の償却額(必要経費に算入した額)
  9. 期首帳簿価額(一般的に、これを帳簿価額と言います)
  10. 期末帳簿価額(決算後の帳簿価額)

こういった減価償却資産の個々の内容を、(決算書3ページの減価償却費の計算への記載事項とほぼ同じとも)

ノートとかエクセルなどで管理されておくのも良いかもしれませんね ^^

※ 固定資産別に管理します。 尚、これら基本的なひな形 (テンプレート)が分からない方は、https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kojin_jigyo/kichou03.pdf 国税庁のパンフレット(PDF)あたりでもご参考に m(_ _)m

少々補足かもしれませんが、

この「帳簿価額」は帳簿上だけの資産価値になり、一般的な市場価値とは全く関係がありませんので この辺りは念のため予めご注意のほどを。(例えば中古車の買取り価格とか)

 
 このような固定資産台帳にて管理する資産は、基本! 固定資産として計上される資産「全て」、かつ帳簿価額の残るモノ・・・なんですが、

 (※ 尚、会計ソフトなどにて管理される場合には、固定資産と一括償却資産とで別々個別に管理が必要なソフトも多いようですので、予めご注意のほどを (特に、紙面にての帳簿保存の際の 台帳書き出しでの 「漏れ」にご注意を))

 ただこれら固定資産台帳にて管理される各資産に関しましては、そもそも固定資産台帳というモノ自体が、各個人・各事業所にての資産管理目的の帳簿であり、かつ使い勝手の良さの必要性も御座いますので、

 台帳管理の基本さえしっかりと抑えていれば、帳簿価額の残らない資産などを管理しておいても問題はないでしょう。

 (※ 例えば・・・ 償却の終了した一括償却資産とか。 その他・・・ 基本、固定資産台帳では管理する事のない「特例資産(少額減価償却資産)」とかも。(← 特例資産は、所得税法上では その当該年度においての一括経費算入が認められているものの〜 地方税法では、事業用固定資産 (償却資産)としての申告が毎年必要となりますので。。))

(C) 佐田会計 確定申告会