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   【 資本的支出とは? 】
   (2008年11月 更新)

   資本的支出とは・・・、
   固定資産を修理・改良する費用のうち、資産の価値を高めたり、使用期間を延長させるような改良
   部分に支払った対価
の事を言い、支払った「資本的支出」は当期において全額を経費として損金算
   入せず、資産として減価償却を行う必要があります。

      ・所有している自動車を大改造し、移動店舗を制作。
      ・事務所の1室を応接間に改造した。

   SOHO系の個人事業者の皆さんにとっては、あまり身近な支出ではありませんが、
   「ふーん、そうなんだ〜」 という程度で覚えておいて下さい。
   ひょっとすれば、今後の事業拡大時で役に立つかも・・・ ^^

   ちなみに・・・、
   「資本的支出」の額は実際に支払った総額ではなく、資産の価値を高める対価、使用期間を延長さ
   せる部分の対価の額を言います。


    < 資産の価値を高める対価 >
     支出した費用の内、資産価値を高める部分に対する費用の事を言います。

     例えば・・・、
     機械装置の修理を兼ねてメンテナンスを行った際に、新製品の上級グレード・パーツや性能の
     優れた装置の追加を行い、機械装置の資産価値が向上した場合、
     今回の支出総額から、通常のメンテナンスや修理によって支出する想定額を差し引いた金額
     が「資本的支出」に該当します。

     また、修繕に限らず、資産を改装・改良する事により追加される部分や、用途が変わる部分に
     直接支出した費用も「資本的支出」となります。
     普通の車を移動用店舗などの事業用車両に改造したり、居酒屋を洋服屋に改装、事務所に待
     合室を増設・・・という場合も「資本的支出」です ^^

      (凡例)
     今回の修理&グレードアップに支払った修理費用は200万円(支払総額)。
     しかし、新製品の上級グレード・パーツや性能の優れた装置の追加を行わずに修理をした場
     合に想定される修理費用が120万円だったとすれば、
     実質的に資産価値を上げる部分に費やした費用は80万円ですから、この80万円が「資本
     的支出」に該当する・・・という事です ^^

     ちなみに、上記の120万円は「修繕費」として仕訳を行い、当期において必要経費へ計上出
     来ます ^^

     少々余談ですが・・・、
     もし、機能の追加や増設などによって、200万円の全額が資産価値を高める支出であれば、
     200万円全てが「資本的支出」になります。


    < 使用期間を延長させる部分の対価 >
     支出した費用の内、資産の使用可能な期間を延ばす部分に対する費用の事を言います。

     例えば・・・、
     機械装置の修理を兼ねてメンテナンスを行った際に、耐久性の優れた新製品を使って手直しし
     てもらい、耐用年数が格段に向上した場合、
     今回の支出によって、支出しなかった場合よりも向上した耐用年数に対する対価が「資本的支
     出」に該当します。

      (凡例)
     メンテナンスをする前の資産の残存耐用年数は5年でしたが、今回のメンテナンスによって耐
     用年数が8年に延びた場合、延びた耐用年数3年分に対する費用が「資本的支出」です。

     今回のメンテナンスに支払った修理費用は100万円(支払総額)。
     耐用年数1年分に該当するメンテナンス費用は125,000円 (100万円 ÷ 8年) ですから、
     延びた耐用年数3年分に対応する費用は375,000円 (175,000円 × 3年)。
     よって、この375,000円が「資本的支出」に該当する・・・という事です ^^

       

     式で表すと ↑ こんな感じですね〜 ^^
     もちろん! 残りの625,000円は、当期の「修繕費」として処理します。


    < 資本的支出の基準 >
     資本的支出か修繕費か・・・という区別は、かなり判断が難しい事もよくあります。

     例えばリフォーム。
     現状維持・回復の為に支出した費用と見れば、全額が「修繕費」ですが、以前よりも使い勝手が
     良くなる事によって資産価値が高まったと見れば、資産価値が上がる部分に対する費用は「資
     本的支出」になってしまいます。

     そこで、「資本的支出」の基準となるのが「所得税基本通達」。
     http://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/shotoku/05/07.htm
     (国税庁 ホームページの解釈通達です)

     簡単に説明すると、こう書かれています。

       ・支払った費用が20万円未満の場合には、明らかに資本的支出と思われる費用でも
        「修繕費」として処理する事が可能です

        (リフォームを例にすれば、リフォームに支払った全額が基準となります)

       ・だいたい3年周期で支払っている定期的な費用であれば、明らかに資本的支出と思
        われる費用でも「修繕費」として処理する事が可能です。


     以上、2点に該当する支出であれば、何も考えずに「修繕費」として処理して下さい ^^)/
     上記に該当しない、明らかな資本的支出は「資本的支出」で処理します。

     それでも「修繕費」か「資本的支出」なのかが判断出来ない場合には、
     支払総額が60万円未満や特例などの形式基準がありますが、一度、税務相談等で相談され
     る事をオススメします。
     (個人では「修繕費」かな? ・・・と思える支出でも、税務署側から判断すると「資本的支出」に
     該当する例もよくあるようですから  く(^o^A )

           資本的支出の減価償却方法については・・・、
               「資本的支出の減価償却(別窓) を参考にされて下さい ^^)/



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